今回の米領サモア出張ではアメリカ海洋大気庁関連の訪問をいくつか大人の社会科見学していた。そもそも、アメサモ海洋保護区自体がNOAAの傘下みたいな感じで、研究者は全員NOAAのダイバーとして承認される必要があるんだとか。PICRCなんてオープンウォーターの私ですら、リサーチ行こうぜ!って言われるくらいライトなんだけど、NOAAの承認も、アメサモ海が荒れやすいせいもあり、リサーチダイブの安全管理に関してとても厳しい。パラオがNOAAの傘下になんかなったらサンゴ礁モニタリングを今の頻度でやるのは無理だな。研究者が足りない。

NOAAの研究船見学。こちら、海底の状態をスキャンすることができる。パラオに呼ぶ予定らしく(うちの研究部のコーディネーターの仕事なのであんま知らなかった)船内見学した。

パラオでもおなじみの気象観測所サモア版。空港滑走路の近くにあり、毎日決まった時間にこの観測用風船飛ばしてるのに時間に平気で飛行機飛ばしやがるローカル運営の空港・・・w

NOAAの観測所はアラスカ、ハワイ、米領サモア、南極の計4つ。綺麗に太平洋の北から南、赤道挟んで分布しているようになっている。そのうちの一つがこちら、米領サモアの東の端にある観測所。大気の分析やらをやってる。観測所の

配置人員1名だけらしく、米本土のNOAAからアサインされて着任。ずっとぼっちというすごいポジション。一応技術者がもう1人必要らしくそのうち着任予定だとか。「卒論はバイオロジーだったんだよね、ここと全然関係ないね 笑」 どこの国も、たとえ米国であっても公務員あるあるか!

唯一のオフィス自慢はこちらの階段を降りた先。(パラオ&サモアローカルには辛い176段!!)

絶景!!!

オゾン層破壊につながる物質が大気中に出てるかどうかはここでモニタリングしてるそうで、実際、たまに「あれ?増えた」みたいなことがこの10年であったらしく、どこの国がやってるか突き止めたりもできてるそうな。という継続的な努力の結果、昨年のオゾン層あと数十年で元に戻る見込みというニュースにつながっていくんですな。

サモアは2009年に津波の被害にあり、津波の恐怖を認識している。地震があったら津波の確認というのも理解しているが、何せ、なぜかみんな観測所がアラート出すものと思ってるらしく、遅いと苦情が来るとか。もちろんホットラインはあるけど、アラート出すのは「それ政府の仕事だけど?!」という話を両方ともしていた。

サンゴ礁センターがモニタリングやってるだけなのに法律まで変えると思われてるのと似てる。研究所・観測所はモニタリングが任務でそのデータを元に国民に還元するのは政府の仕事なんだが、どこもローカル政府はグダグダしてて遅い。で、モニタリングやってる機関がそのまま行政機能まで備えてると思われがちというね・・・