2年くらい前にパラオ人の友達が「お前のホストマム、彼氏できた?」と聞いてきて度肝を抜かれ、以降、食卓に海鮮が増えたなーという雑感を持ち、つまり漁師の彼氏ができたということかなーと度肝を抜かれない心の準備をしていたのでありましたが、日本から戻ってきたら突然、当たり前のようにいい歳のアンコーが家にいるという事案が発生しました。

パラオあるある。ホームステイにある日突然、人が増える!!

彼氏が家に通うようになって公に新彼氏の存在が明らかになり、パラオ人の間で一気に噂が広まり、7年めのホームステイにしてまさかの渦中の人になった感んじが。私の話ではないんだがw

パラオ人のマスが船持ってる漁師の彼氏を持つことをお勧めする理由がわかりました。マムの彼氏、どうやら玄人の漁師で、スピアはナショナルチームのコーチだそうで、食卓の魚がめっちゃ増えた。そしてロブスターが月1以上の頻度で出てくるんだけど 笑

これが漁師の彼氏。

このブログでは何度も取り上げてますが、パラオではリーガルの結婚までする人は少なく、基本的にはパートナーシップ制度みたいなものを利用しています。

端的にいうと婚姻により家を出たり入ったりしないんです。

というのは、やはり金の問題が結婚しちゃうと深刻なようです。そもそもシェアリング文化の人たちな上、親戚繋がりは強く、女系で土地を世襲していきます。世襲は個人ではなく、同世代の女子で共同しているケースも多いそうです。欧米日本などが採用している婚姻制度をここに導入するとわけからんことになるんです。

これやっちゃうと、パラオでは離婚時に100人規模が法廷で金を争うことになり、当然、利害の関連する法律家が裁判を運営できない・・・となると、もう、米国人に頼むしかなくなります。で、弁護費用も裁判官の給料も全て米国人に・・・って、なんかもう、そのうち国家レベルで金が米国に流れていってしまう図式になる。婚姻制度の本格導入はありえないですね。

もちろん、リーガルで結婚する人いますが、基本的には政治家など国外と絡む人が多いかなーという印象を受けます。特にリーガルする人は自分たちが絶対に離婚しないという強い意志、ないしはお互いが納得する利害関係があります。ちなみに、リーガルで結婚しても女性は自分の家を出る必要はありません。生まれた家が一生、家です。

トラディショナル制度(日本でいうパートナーシップ)を利用する人でも、気が合えば仲良くずっと一緒にいますが、子育て終わればひと段落、別れるのは別に珍しくないです。ストレスのない合理的な関係になっています。家を出たり入ったりしないので、配偶者の葬儀は配偶者の母方家系の家族が行います。配偶者の親の面倒を見る必要はなく、実の兄弟と母方家系が面倒を見ます。

ホストマムは一番したの娘が2年ほど前に米国大学に留学していき、子育ては終わった感じです。旦那は10年ほど前に他界しています。

お相手の方は前に彼女(日本では奥さんかもしれない)がいたらしいが、なんか噂によると3またくらいかけられていて、彼女はなんと、米国の大富豪を射止め(割と有名な話らしい)、当然、さっさとフラれたらしい。

いずれにせよ、公務員のホストマムとよき漁師はパラオでは結構なパワーカッポーなんですよ。現金を女性が稼いで良い家があり、漁師が食卓を潤す。パラオの漁は自家漁業なので、ほぼ、家事の一環です。漁師系は大体、根無草の人が多い印象があります。この彼もそうですが、自分の家を持たないのでフラフラいろんなところに住んだりします。しっかりした女性のパートナーを見つけてそこに帰るようになると安定するそうです。

いずれも50代です。日本ではちょっと信じられない? パラオ人は結婚しても恋愛マーケットから消えないのよね。日本より重くないのに実家のセーフティーネットは生きているんだよなあ。パラオ人的には子育て終わったら別れて次のパートナー見つける方が合理的くらいの考えです。まあ、子育て待たずに別れるのも全然ありというか、めちゃ多いですが。そもそも旦那を持たない人も多いし。とはいえ、男性の育児参加率は高い。

日本や欧米で採用されている婚姻で家の出入りする制度って問題しかないんじゃないかなって、思ってます。